松前藩主の名刺開発後記(前編全体概観)
【ネタバレ注意】
初めまして、あのくっそくだらない作品を作った本人の松前藩主です。生まれも育ちも神奈川県です。
この記事を見ているということは、既に全ルートをクリアしたということでしょうか。
正直大したネタバレはありませんが、先入観をなるべく排除して作品をプレイしたい方は、まだこの記事は見ない方が良いと思います。
高校生の頃に学年通信というものを作ったことがありますが、僕はその内容より最後にある編集後記に力を入れるような人です。
ということで今回もつらつらと気の向くままに開発後記を書こうと思います。
無駄に長いくせに中身のない拙文ですが、よろしければ最後までお付き合いいただければ幸いです。
まああのゲームを完クリした時点であなたは相当すごいですから、多分この記事も読み切れるはず!
そうですね……まず全体的なことを言うと、この作品の構想は確か昨年の夏だったような気がします。
昨年の夏にKeyからSummer Pockets(サマポケ)という作品が出て、それをプレイしたことがきっかけです。
僕は高校2年生の夏から鍵っ子になったのですが、時はすでに遅し、Keyは既存の作品を派生していくだけで新作は出さないのでは……と思っていた中で
完全新作が出ると聞いて、僕はとにかく舞い踊るほど喜びました。
そして実際にプレイして、やっぱKeyってすごいな! と思った一方で
どこかでちょっと冷めている自分がいました。
「あ~またこのパターンか」っていう思いがありました。
作品自体は泣くほど感動して、ずっと余韻に浸って、知人と考察までするほど大好きになったのですが、じゃあサマポケの全てが好きなのかというと、そんなことはありません。
多分、その僅かな不満が、事前の期待値がすごく高かった分、より鮮明に認識されたのだと思います。
まあ勝手にハードル上げて勝手に不満を抱いているわけですから、開発陣はたまったものではないでしょうね……すみません。
その僅かだが鮮明な不満が、僕が以前から抱いていた「何かお話を作ってみたい」という思いに火を点ける形になったのかなと思います。
なのでこの作品の冒頭部分は、僕がサマポケなどに抱いた不満が表れています。
間接的にサマポケのネタバレをしてすみません。
多分、前編だけではあの冒頭部分が浮いているような気がしますが、それは後編で回収します。恐らく。あまり期待しないで。
ただ制作自体は今年の2月頭からです。間が悪く大学の授業が始まってしまい、そちらに専念することになったので、制作はせずに時々話のネタを考えるに留まっていました。
部屋の明かりを消して、ベッドに入ってから、意識が落ちるまでの僅かな時間が、シナリオの骨子を考える時間でした。
寝る5分前のシナリオならあのクオリティでも許され……ないですよね、すみません。
まさか僕の構想が、僕の予想以上に巨大なものだとは思っていませんでした。
制作開始当初は、2か月で完成品を作って、更に余った時間で何か別のことしようっていう計画でしたが、実際は春休み丸々使っても前半部分しか完成しませんでした。
いま本編のスクリプトのデータ量を総合したら420 KBでした。
どうなんでしょう……2か月でこれなら遅い方なのかもしれませんね。
まあのんびり作ったので……そもそも制作を決定した時に、別に完成がゴールではないって思っていました。
これまで生きてきて、ただの一度も何かに全力投球したことがない人間だったので、今回もまた挫折して、廃人みたいな春休みを送るのかなぁとか思ってました。
でも今回は、人生で初めて全力投球した気がします。
特に前編の完成直前はかなり辛い思いでした。
何というか、全てのシナプスが崩壊したような錯覚を感じていました。
言葉自体は頭に浮かぶけど、それを文章にできないような感覚でした。
だから、言葉同士が繋がらないという感覚が、さながらニューロンが繋がっていない感覚にすり替わったのかな……分かりません。
2ルート目が1ルート目より雑な印象を受けた方は、これが原因だったということですね。
後編は今年の夏休みに少し手を付けて、また来年の春休みに作ろうと思います。
ただ来年は春休み短いんですよね。
なので後編が完成するかどうかは、分かりません。
後編を見たいという酔狂な人はいないと思いますが、もし見たい人がいましたら、ここのコメント欄にでも何か書いといてください。時々こっそり見に来て「デュフッ」とか言って笑います。気持ち悪いですね。
2ルート目で巻き戻さないと後編プロローグが見れますが、察しのいい方は次が誰ルートなのか分かりそうですね。
そのルートでは僕が常々抱いている劣等感みたいなものをぶつけようと考えています。
多分、前編の各地にも劣等感が散りばめられていると思いますけど、後編はもっともっと濃いやつを。
そして前編をクリアした皆さんは絶対こう思っているはずです。
「こいつら救われねぇな」と。
後編で救うルート作りますよ!
最後に。
このブログのタイトルに疑問を抱いた方がいると思います。
このブログのどこかの記事で、タイトルに「名刺」と付けた理由について書いたような気がします。
ここでも簡潔に述べますと、二つ意味があって
一つは、「この作品は自分のことを誰かに紹介する時に使う”名刺”のような作品」
もう一つは「この作品を通じて、誰かの心に松前藩主という名前が刺さってほしい」
このブログではずっとあの作品のことを名刺と呼んできたので、これからもそう呼称します。
制作開始当初は作品タイトルなんてどうでもいいなと思っていたのですが、もちろんはそうはいきません。なので適当に名前を付けておきました。
そしてこのブログは、公開に至るまでの制作期間に、制作の息抜きのために書いた開発日記でもあります。本記事は開発後記ですけど。
息抜きが主な理由ですが、この開発後記に書くことを予め開発日記に書いておくという意味もありました。
なので、気が向いたら開発日記の方も回ってみてください。
どこかで1ルート目をざっくり解説した記事があったような気がします。
どこにあるのかわからない、しっかもざっくりした記事なんて読みたくない。
そんな声が聞こえてきます。この部屋には一人しかいないはずですけど。
なので、各ルート別のあとがき記事も作成しました。
以下のリンクからその記事に飛べます。
そろそろ手と存在が痛くなってきたので、今回はここらへんで。
最後までご一読いただきありがとうございました。