松前藩主の黒色Diary

タイトル通りです。松前藩主とかいうどこぞの馬の骨が、日々を黒(歴史)に染め上げていく日記です。

過労死マラソン第4コーナー

全てがルーティンに取り込まれ、予測可能性の中で背景と同化する。

そうして毎日、休憩時間と行き帰りの電車やバスの中で、無料マンガを読むか無料ソシャゲをプレイすることだけが、ほんのわずかな楽しみとなる。

スーツを着た白髪のおじさんが、耳にイヤホンをしながらリゼロを読んでいる様を見ると、未来の自分の姿がそこにはあるような気がした。

 

3日、本配属初日。とあるセクションに配属されたのだが、新入社員の案件はまだ決まっていないらしい。だが午前中にTLと面談したら、すぐに案件が決定した。面談の意味はあまりなくて、もう既にある程度決まっていたのでは?

 

4日の午前まで、全案件の説明と現状を聞いた上で、午後からはOJT開始。といっても書類仕事と、立てていただいた計画を聞いて理解するだけで終わってしまった。本格的な仕事は明日からだ。ちなみに内容は、半狂乱の彼と共に取り組んだ内容に近い。自分との戦いという点では相性は良いが、とんでもなく集中力を削るので、毎日の疲労が半端なさそうだ。

 

5日は進捗ゼロ。期待されているのか見放されているのか分からないが、既に放置プレイなので、随分と気が楽だ。それはともかく新入社員の自分でも毎日何通もメールが来るのはなぜ。これで役職者にでもなろうものなら、メール対応だけで半日潰れるまである。やはり偉くなってはいけない。でもメールに返しているだけで給料が貰えるなら良いのか。

過去の過労死マラソンを見返していたら、5月に「他人と積極的に関わろう」と決意したのに、6月には「飲み会に出ても何も価値を提供できない」とか言い出していることに気付いて、思わず笑ってしまった。まさにこのブログが目指している、心のハリの消失の観察が、いまここにあった。

 

7日、社会人になって初めての有給取得。と言っても、公的機関を巡る日なので、とても休みとは言えない。結構カツカツなスケジュールを組んでしまったので、いつもより疲れるまである。

……と、完璧な計画を立てたのだが、マイナポータルの転出届の受理が一向にされずに、数分に一回ページを更新しては、処理中ですの文字に腹を立てる結果となった。マイナポータルでの転出届は3日前に出すことを知らなかった自分も悪いのだが、なぜ数分もかからずに終了する手続きに3日も要するのか、訳が分からなかった。単にデジタル化すればそれでよいと、何か勘違いをしていないか?DXの目的を見失った酷い有様を見せつけられ、今年上半期で最も腹を立てるイベントとなったが、同期に相談したところ、処理中でも行けるという話を聞いて、市役所が閉まる一時間前にダメもとで行ったら、何と転入手続きは滞りなく終了した。同期のおかげで、人生最初の有給休暇に意味を持たせることができた。転入届以外のスケジュールは全て達成されなかったが、後は土日やお盆の時期でも使って、ゆっくり変えていけば良い。

 

そういえば、GW以降初めての3連休だった。そのGWは、引っ越しで潰れてしまったので、実質的に社会人初めての連休だった。先に述べたように、金曜日のスケジュールは崩壊したので、ほとんど動かない3連休だった。

そうして気付いたのは、今までどれだけ心に余裕がない状態で生きていたか、ということだった。

何かにせき立てられるように、生き急いでいた。それこそ、金曜のスケジュールもそうだと思う。何も、全てを1日で終わらせる必要などなかったのだ。

 

ルーチン化激しい12日。いよいよこなれてきたものだと思っていたら、多忙極まりないはずのTLが、突然自分のところへやってきた。

「とある噂話を聞いたのだが、君たちはよく雑談というか、ゲームの話をしているんだって?」

なるほどね。見事に大人の対応をされた。

恐らく情報提供者は予想がつく。その人は、自ら怒ることはせず、上長に報告して叱ってもらう方法を選んだわけだ。こうすれば、情報提供者は、生意気な新入社員を、自らのイメージを汚すことなく粛清できる。何も失うものはない。

良い勉強の機会となった。

 

13日、お昼に研修で面識のある先輩とご飯を食べた。ちゃんと先輩も仕事したくないと思っていて安心した。

 

14日、3連休前最後の平日。心なしか気分が上がると思いきや、その朝は焦燥感と共に始まった。

アラームをかけ忘れていた。

起きた時間は、まだ遅刻せず間に合う時間だったのが救いだが、もしこのまま寝過ごしていたらと思うと、恐ろしいものだ。

 

15日は、散髪ののち車の運転練習。連休明けから車通勤で、立体駐車場だ。駐車が苦手な自分にはなかなかのハードルだ。

試しに、近くの道の駅に向かってみた。小さいながらも魅力のある道の駅だった。野菜が安かった。

 

18日は車通勤一日目。会社の駐車場に駐車しようとしたら、車が半身分ずれていて、車止めをすり抜けてフェンスに当たってしまった。幸いバック中だったので大きな傷はないが、初日から不安を感じる通勤となった。

 

19日は、初めての残業。どういうわけか、新入社員は9月まで残業が禁止されているが、今回はセミナーの開始時間の関係上、特例で残業が許可された。

20時半に会社を出て、同僚を駅まで送る道中は、街灯が一つもなく、しかもライトを点灯すると地面のあたりにもやのようなものまで発生していて、何かアトラクションにでも乗っている気分だった。自分のヘタクソな運転が、更にアトラクション感を演出していた。帰り道が暗すぎて危ないという観点から、これはあまり残業してはいけないと思った。

 

25日、7月に配属されてからというものの、ひたすらサンプル作成のみしていた日々が終わる……と思いきや、最後のステップでサンプルがダメになった。

さすがに少し心に来たので、残業時間を削る形で、フレックスで早退し、久しぶりに店に行こうと思って店の前まで行ったら定休日だった。踏んだり蹴ったりである。

 

26日、ようやく1か月かかったサンプル作成が終わった。つまるところ、この1か月間ほぼ何の成果も生み出さないまま、ご飯を食べていたということになる。飯がうまい。

 

車通勤を開始したおかげで、このブログを書く時間がなくなってしまった。以前は、電車の中やバスを待つ時間で書けたのだが。週末まで来ると都合よく一週間の内容を忘れているもので、書く内容もない。

よってこのシリーズは7月で終わることになる。気が向いたら番外編でも書こうと思います。